時の話題 「にっちもさっちも」
あと5日で一年最後の師走。稚内では市役所、稚中の新しい建物が建ったくらいで、基幹産業の水産業は底曳きは漁が芳しくなかったが浜値高く生産高は上がるも沿岸のコンブ、サケは不漁でバカ高く、ホタテ漁は堅調ながらも高過ぎで高市総理の台湾有事発言で中国への販路が再び途絶え、好調だったのは観光くらいか。
建設業はひと頃に比べると回復するも人手不足が祟り意図するような実行高に及ばず、小売・卸売業は物価高騰により苦渋を舐めており、総合的評価すると曽てないほどの苦境に立たされているのが稚内の現状か。
好業績な所と悪い所の格差が拡大しておりそういうことではコロナが猛威を振るった後としては最悪状況にあるようだ。
M&A(企業の合併と買収)と水産加工と飲食業で1件ずつあり上場企業に買収されるなら未だしもにっちもさっちも行かぬ事業所が増えている。筆者の肌感覚では「中の下」くらいまで落ち込み不況風が吹いている。
以前ならこのような景況予想を認めると蜂の巣を突っつくような大騒ぎになったものだが、65歳以上の年金受給者が40%を超える高齢化社会になった今では決して多くないとはいえ逼迫感が薄いこともあって大事にはならないようだ。
稚内の状況は日本各地の縮図のようなもので、超高齢化社会の到来が読み筋だったのに不作為、つまりやることをやらなかった日本政府の罪とも言える。
稚内とて稚内市などの楽観的というのか無知な対策が招いた綻びと言えよう。
仕事してなんぼだ。


