稚労署の労災 9月は8件だったが、今後の発生リスク懸念
稚内労基署は、9月の同署管内(天塩、遠別も)の労働災害発生状況を集計した。
8件発生し、産業別内訳は漁業3件、製造業2件、建設業、畜産業と社会福祉施設各1件の8件。具体的にはベルトコンベアの清掃中、挟まっているホタテ貝殻を取ろうとし左手が巻き込まれ骨折(製造業・20代男性休業見込み2週間)▽電気工具で空ドラム缶の上部を切断中、缶に残っていたガスに引火し衣服が燃え両足にヤケドを負った(製造業60代男性3カ月)▽定置網を揚収中、船体とロープの間に右足が挟まれ捻挫(漁業20代男性1カ月)▽後退させた給餌機と向かって来る自動給餌機に挟まれ左手骨折(畜産業20代女性3カ月)など。
これで今年の累計は68件(うち死亡2)となり昨年同期の70件(同1)と変わらず、年末にかけて増加が予想されるとしている。
9月末の業種別内訳は製造業15件(昨年同期10件=うち死亡1)▽建設業19件=うち死亡1(同10)▽道路貨物運送業2件(同4)▽その他の運輸業2件(同1)▽漁業14件(同7)▽商業4件=うち死亡1(同9)▽畜産業4件(同1)▽清掃業2件(同4)▽社会福祉施設2件(同14)▽その他の事業4件(同8)。
建設業と漁業、製造業の増加が目立ち、墜落・転落16件、巻き込まれ・はさまれ12件、転倒11件の事故型として多いので、同署では死亡や後遺障害のリスクが高まるので各事業所での安全衛生対策を改めて検討する必要があるとしている。


