時の話題 「総裁選あす開票」

 政権与党である自民党の総裁が明4日に決まる。小林鷹之、茂木敏充、林芳正、高市早苗、小泉進次郎5氏の誰が凱歌を挙げるのか。その後、内閣総理大臣になる選挙だけに注目が集まっている。
 幹事長ほか内閣でも要職を務め重量感のある茂木氏だが低迷しており、「将来は」との声はあるもののイマイチ感が拭えない小林氏も伸びておらず、林、高市、小泉3氏の争いの中、議員、党員・党友数で上位2位までになるのは誰なのか。
 44歳と一番若い小泉氏は、選対事務所による好意的なメールのやらせ、選挙区の横浜市での党員割愛問題など受け断突感が萎縮してしまう一方、林氏は現内閣の官房長官としての安定感もあり急浮上している。高市氏の選挙情勢はこれまでと変わらず2位までには滑り込む可能性が高い。
 こう予想すると上位2人に残るのは▽高市氏▽林氏か小泉氏かになる。小泉氏が残れば決戦投票も優位に立つが、林氏が残ればすんなり決まる可能性が高いのでは―と筆者は見ている。
 高市氏に死角があるとすれば裏金議員含め適材適所の人材登用を打ち出している事か。パーティー金収益分の記載未記入問題は金権体質の自民党を象徴する事案として国民の頭に刻まれており、決戦投票では党員票の割合が大きく減少するとはいえ議員、とりわけ歴代総理の岸田、麻生両氏の忌避感が前面に表出する結果が有り得るのでないか。
 小泉氏の失速もありここに来て林氏が台頭してきているのは否定できない。父義郎の無念を叶える可能性が出てきた。