開運などで100㍉の雨 稚内地方 きのう夕方から激しい雨

冠水した道路を水しぶきを上げて走行する車

裏山からの沢水で運ばれた土砂
大雨・洪水警報が発表されている稚内地方は、26日から断続的に激しい雨が降り、27日明け方までの2日間で100㍉以上の雨量を観測した。市の災害対策本部によると、曲渕で1世帯2人が近くの町内会に自主避難し、27日朝まで大雨による住宅被害などの市民からの被害報告は無かった。
日本海から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が非常に不安定となった影響で、26日から断続的に雨が降った稚内地方は夕方から局地的に激しい雨が降り、27日午前4時までに開運で110㍉沼川113㍉、声問106㍉、宗谷岬101㍉の雨量を観測。活発な雨雲が集中して通過した豊富は27日午前0時までの24時間で観測史上最大の197・5㍉の雨が降った。
稚内市街地でも26日午後5時半過ぎ以降、1時間で10㍉以上のバケツをひっくり返したような激しい雨が降り緑4から坂の下方面に向かう道道稚内天塩線は排水が追いつかず100㍍以上に亘って冠水した。夜にかけても市内各所で道路が冠水していた。
26日夕方にかけての激しい雨の影響で、港3の住宅街では裏山からの土砂が道道のバス通りまで運ばれていた。大雨から一夜明けた27日朝、玄関前に溜まっていた土砂を清掃していた住人は「夕方から夜にかけて激しい雨が降った時、沢水が川のように流れていた」と話していた。
26日夜から発令されていた土砂災害警戒情報は27日朝までに解除されたが、稚内地方気象台は発達した低気圧の影響で暴風警報を発表した。午後から20㍍以上の強風が吹く恐れがあり、28日朝まで多い所で80㍉の雨量が予想されることから引き続き大雨による土砂災害、河川の増水や氾濫などに警戒を呼びかけている。
「富岡地区で床下浸水」
大雨の影響で富岡2の80代女性宅で床下浸水の被害があった。
27日午前10時過ぎ本紙に被害報告を寄せてきた女性は「昨夜9時過ぎからの大雨で1階の漬物などを保管しているプラスチック製のむろの蓋が水で浮いてしまいました」と話していた。


