市教委の姿勢糾弾 市議会民文意 部活動の地域展開で質疑

 19日、市正庁で市議会民生文教常任委員会が開かれ、部活動の地域展開で議員の質問に対し、しっかり答えられない市職員の不勉強ぶりが目立った。
 安田和生学校教育課長が「地域移行」から「地域展開」に名称が変更されるなど縷々説明したあと、横澤輝樹議員(自民政友会)が「中味に入る前に名称が変わった〝地域展開〟の根本的な考え方を聞きたい」との質問に、安田課長は子ども達が主体となると、地域移行の際論じられた先生の働き方改革には触れず火種を作った。
 横澤議員は「この制度は地域への丸投げで子ども達の競技人口が減るのではと懸念している」とし、更に「市教委としての責任が見えていない」と畳みかけると安田課長は「市教委としてしっかり関与して行きたい」と原則論に終始した。
 納得しない横澤議員は「地域としての課題がある」と稚内市の推進方針を質すと、山川忠行地学協働対策監も「稚内市などの推進方針を検討している」とその場を取り繕う答弁を繰り返した。
 芳村桐子教育部長が「稚内市として解決策を探るべき検証して行きたい。部活動から総合学習に転換すべく、やっとここまで来た。保護者や子ども達の賛同を得られるよう発信して行きたい」と述べるもある意味、官僚的発言に終始した。
 更に中体連全道大会への参加資格にも問題があり市教委の責任論を質すと、「学校教育課の関与必要」と答えたが、その関与も令和10年度までとする山川対策監の答弁に納得いかない横澤議員は親や子どもへの浸透具合▽保護者の負担増(遠征費などか)に言い寄ると山川対策監は「保護者だけの負担は考えていない」と答えた。
 次に「指導者に対する保障が無ければ地域展開は進まない。指導者の組織が必要では」と投げかけると、「国の意向もあり組織を立ち上げたい」と山川対策監は答えていた。
 2人目で質問した川崎真哉議員(市民クラブ)は合同チームの基準▽管内で勝利しても全道大会はオープン参加になることなど質問すると「その辺の(市教委としての)指導はしっかり行いたい」(山川対策監)と答えると川崎議員は「合同チームが集まる休日だけ教えるのは難しい。指導者は平日も見なければ選手個々、チーム作りの方針も立てられない」とし、「一番大事な中味がなく、合意形成はできない」と怒声を発し、市教委の微温い答弁を批判した。
 芳村部長は「部活の地域展開を着実に前進させることは市教委としての使命であり、いままで経験してない課題ではあるが、やり抜くよう努めたい」と述べていた。