時の話題 「宿泊税導入」

 みなと南極まつりは3年ぶりに好天に恵まれ踊りはじめ大花火などイベントを市民は楽しんだよう。月単位の長期予報、週間予報でもここ暫く暑い日が続くので自愛されるよう願っている。
 人口減少に伴い減額される国からの普通交付税対策として稚内市は来年度から宿泊税導入を検討している。個人的に計画が明らかにされた時から「反対」と申し述べているが、市長は聞く耳持たぬとばかり猪突する。税収が落ちる分を補おうとしているようだが、短絡的との誹りを免れまい。
 確かに稚内など北宗谷観光にDMO組織が設立されたよう観光地としての評価はされているが、その評価は80点そこそこであろう。合格点とされる70点はクリアしているが、筆者思うに熟度が足りない。だから1年程度、税導入を延期し「税を徴られても仕方ない」と宿泊者に言わせるほどにレベルを上げてからでも遅くなかろうと思うが。
 本紙に意見広告を載せた元市議で運送会社社長の佐々木政美氏は「宿泊税より臨港駐車場を有料化すべき」と主張しているが、実施するに当たっての障壁は低くなく、宿泊税であれ駐車場料金であれ一旦引っ込め、1年ほど様子を見てから実施すれば良いのでなかろうか。
 宿泊税は観光客ばかりでなく仕事で宿泊する人々も対象になる。その辺りの制度設計など市長は審議機関に諮問したが、市長の諮問どおりになる可能性が高く、財政を健全化しようとする市長の心情は察するが、ここはドッシリ構える心持が必要か。急がば回れだ。