御霊937柱の冥福祈る 海難者慰霊祭 暑さ対策で会場変更

 稚内海難者慰霊祭が1日、文化センターで執り行われ、参列した関係者70人余りが937柱の御霊に敬けんな祈りを捧げた。
 朝から気温が夏日の25度を超え暑さ対策として会場を稚内霊園から文化センターに変更して執り行われ、実行委員長の黒川稚内機船漁協組合長が今年は海難犠牲者が皆無だったことを報告し「稚内の発展は昼夜を問わず沿岸、沖合と北の厳しい海を職場としながら活躍された先人たちの汗と努力の結晶であります。痛ましい犠牲者を出さぬよう海難事故の未然防止に一層の努力を尽くすことを誓います」と祭文を読み上げ、工藤市長が「悲しい海難を再び繰り返さぬよう最善の努力を続けます」、奈良宗谷漁協組合長が「水産の街を守るため英知を結集し、たゆまぬ努力で苦難を乗り切りことが、あなた方への最大の供養です」と追悼の言葉を述べた。
 稚内仏教会の僧侶が敬白文を読み上げ読経する中、参列者は次々と焼香し御霊の冥福を祈っていた。