時の話題 「参院選余話」

 自民・公明の政権与党が参院選でも過半数割れしながら石破総理は投開票翌日の21日、早々と政権維持を表明した。トランプ関税ほか大地震が起きた際の対処など遅滞あってはならないなどとの理由だが、敗れ直ぐ進退を発言するものでなく表明するなら自民党総裁辞任であろう。
 そうすれば当面、総理としての仕事は可能であろう。思慮が浅はかだった。
 参院選の結果は国民誰しも予想し願ったとおり与党は敗れ、国民民主党、参政党が大躍進したものの、立憲民主党は現状維持に止まった。一昨年来の自民のパーティー券裏金事案、物価高(コメまでも)、商品券10万円配布など挙げれば切りがないほどの自民のお粗末運営に国民の怒りが昨年10月の衆院選、今年5月の都議選に続き自民にサジを投げたのだろうが、既成政党の立憲に対しても怒りの矛先を緩めなかった。
 いわば既得権者=エリート層への反乱を超えた憎悪であろうか。
 公明は創価学会員など支持層の高齢化、共産党もしかりか。
 投票率が50%近くまで上がったのは10代、20代で投票した人が多かったためであろう。
 衆・参両院での与党の過半数割れで、今後の日本政治はどうなるのか。自民党という金看板にサビが目立ち金属疲労を引き起こすなか目的地まで無事に飛行できるのか。既存政党すなわち既存政治家では今の日進月歩の社会に対処できない。潔く引退すべきだ。
 政界も会社も高齢者が牛耳る体制は変えて行かなくては益々、世界から引き離されてしまうであろう。継承急がなくては。