時の話題 「地震列島」
この1カ月以上、連日のよう続いていたトカラ列島での群発地震も落ち着きをみせている中、稚内での地震について考えてみた。
サロベツ断層帯が内陸部にあるものの、軽微な規模の地震が年に数回あるだけなことから、市民の地震に対する意識は日本一低いのでは―と思われるほど極めて希薄だ。市もその通りで、10数年前に稲垣昭則、川崎眞敏さんが議員だった頃は質疑が交わされたことがあったがその後、市も議員もとやかく言及することは無かった。
そうこうして道から日本海北部海域での大地震による巨大津波の襲来が極めて低い(発生率が最高で0・3%)ながらも起きる可能性があるとした公表に戸惑いを通り越える動揺はあったものの、沙汰止みしているのが現状である。
前方、左右には海があり、後方(中央地区など北地区)には山があるというのに津波や土砂災害の危険意識が足りない現状には今更ながら「ノー天気」な市民であり行政であることに憂慮している。
天災は何時、何処で起こるか分からない。確率が低いとはいえドーンと一発、発生しないとは限らない。
そんな折、市議の一人が開いた「防災」をテーマにした集まりに参加した。筆者含め数人という少なさだったが、市議の「避難訓練のための訓練ではなく実効ある訓練が必要」との見解に、北地区に住む男性は「どこへどうやって逃げるのか」という疑問を投げかけていたが、この遣り取りの中に〝お座なり行政〟の一端を感じた。
北の端とはいえ地震列島に住んでいること忘れてはならない。


