藤田氏 思い熱く語る T・ジョイ稚内 14、15日開館15周年イベント

2010年6月12日にオープンした映画館「T・ジョイ稚内」が間もなく開館15周年を迎える。運営する最北シネマの藤田幸洋会長(70)=藤建設会長=は「映画を通じて子ども達に夢や希望を持たせてあげたいと思いオープンした当時、見に来ていた小学生が今は大学生。彼らが稚内に映画館があるという事を実感しながら生活してきた。それだけでも良い事なのでは」などと映画館への思いを語った。
開館し6月12日で15周年を迎えるT・ジョイ稚内はこの間、約930本の作品を上映。25日まで54万2000人余りの人が来場。年間3万6000人が利用し藤田会長は「稚内に住んでいる方が年間1回は来て頂いた事になり映画館を応援してくれた方々のお陰で15年間やってこれました」と感謝していた。
15年前、稚内で22年ぶりに復活した映画館を開設した当時の思いを「映画を見に旭川、札幌まで見に行っていた人がいましが、これは映画を見に行くという行動ではなく、旅行という行動。映画館無い時に作品を上映していた文化センターを当時、文化センターを映画館と言っていた子どもたちに〝やっぱり大きなスクリーンで見せてあげたい〟と強く思い、映画館の中で映画を見せてあげる事が一番との思いがあり今があります」と語った。
人口3万人規模で3スクリーンを揃えたシネコンがあるのは全国を見ても稚内だけ。稚内に映画館があった事で女優の吉永小百合さん主演映画の北の桜守などロケが行われた。今後目指す稚内の映画館について、藤田会長は「沢山の子どもたちや家族に見てほしいのと、稚内の人が映画監督になって頂いて稚内で映画を作ってほしい」と願っていた。
T・ジョイ稚内は15周年記念感謝イベントとして6月14、15日の2日間限定で一律大人1000円で鑑賞できるほか、米など当たるスピードくじ抽選会なども行う。(武田誠司)


