総取扱い高23億円 稚内漁協 岡田組合長再任

 稚内漁協は25日午後第77回通常総会開き、昨年度の事業報告などを承認。任期満了に伴う役員改選で岡田直行組合長を再任した。
 出席した組合員、来賓を前に、岡田組合長は挨拶した中で「ウクライナ情勢などにより原油などの燃料価格や関連資材の高騰、温暖化によるコンブなどの生育不良など漁業を取り巻く環境は厳しい状況だった」などと昨年度を振り返った上で、総取扱量が市場と販売の両事業を合わせて909㌧、金額は前年より19・2%減の23億4200万円だったとした。
 主な魚種取り扱いは▽主力のコンブは生育不良や天候に恵まれず採取できない状況が続き、140㌧の計画に対し108㌧の実績だったが、全道的な不漁により価格が上昇したことから販売事業は計画から50%増の4億1000万円の実績となった▽ナマコはアルプス処理水放出による影響が長引き価格が下落したことで、226㌧に対し取り扱いは7億9000万円の実績▽秋サケは全道的な不漁が続き計画から2億円減の9000万円の実績で終わった。
 毛ガニ、ノナ(ムラサキウニ)は、計画通りの数量を水揚げし、インバウンド(外国人観光客)需要などにより価格が高騰し、毛ガニは6億562万円、ノナは2億2346万円の実績を残した。