時の話題 「夕刊フジも廃刊」

 東京に住んでいた頃全国紙の毎日新聞と共に電車で読んでいたのが夕刊フジと日刊ゲンダイだった。そのタブロイド2紙のうちフジが1月末で56年の歴史に終止符を打つことになった。どちらかというとゲンダイのファンだったが、フジの廃刊には一抹の寂しさを覚え「一つの時代が終わった」との残念な思いをしている。
 両紙とも20頁以上あったろうが、タブロイド判なので満員電車の中でも読むことができ重宝した。若かったこともあり競馬などギャンブルやエッチな紙面など楽しませてもらった。
 その後、稚内に帰ってきたので読む機会もなく、新聞といえば全国紙と道新ばかり読んでいたが、青春回顧などロマンチシズムはないものの、稚内にいながらもタブロイド紙の機動性を発揮し昔と変わらぬ面白い紙面で読者を満足させているのだろうと思いきや、いきなりの廃刊ニュースには驚きがっかりしているところだ。
 本紙もタブロイド判なので親近感があり若い頃思った「新聞は面白くなければ」という精神のもと発行している今回のフジの廃刊には仲間が亡くなった思いをしている。
 旭川の紙問屋が来社し新聞などの紙需要の激減に溜息をついていた。紙問屋の社員曰く「10年後には今の40%位まで需要が落ち込むのでは」
 このところ毎日新聞の道北、道東での休刊(3月末)、根室新聞継承のネムロ・ニュースの廃刊(1月末)など新聞業界は大変な時代を迎えており、10年どころか5年後まで存続できるかと憂慮している。