合羽井さん難関合格 国際基準 持続的な観光振興検定

 北海道運輸局旭川支局=稚内庁舎=の合羽井享次長(59)が、国際基準(GSTC)の持続的な観光振興を目指す検定に合格し「自身のスキルアップのため挑戦し、合格できたのは嬉しい」と喜んだ。
 この検定は昨年11月に稚内で開かれたGSTCの考えに沿った持続可能な観光地づくりを目指すサステナブルツーリズム研修を受講した参加者がインターネットを通じて受検したもので、選択問題や小論文など難題多く1発合格が難しいと言われる中、合羽井さんは合格ライン80%以上の96%で合格した。
 文化遺産を観光活用への問題では昨今の観光は「見る」から「体験」へシフトしていることを踏まえ、体験メニューを開発し来訪者への満足度向上などを挙げた。観光地としての受け入れ側の考えでは、中高学生から故郷への学びの場を作り、将来的な人材育成、観光シーズン前に景観美化の取り組みとしての清掃活動などを回答した。
 稚内出身で2年前に札幌から異動し稚内勤務となった合羽井さんは、稚内市の観光マイスター試験で一昨年は初級、昨年は中級に合格し「今の職場は海事業務が中心となりますが、札幌にいた時は観光に携わっていました。今回の検定も自分の視野を広げるための挑戦ですが、地元の稚内のために役に立てるよう頑張りたい」と話していた。
 稚内などで自然ガイドとして活動する嶋崎暁啓さんも同様の検定に合格し「国際基準の考え方を理解し地域として持続可能な観光を目指していけるようにガイド等を通じて微力ながら役割を果たしていきたい」と更に高みを目指している。