時の話題 「ほかに頼るでない」
当り障りなく、どちらかと言うと日本人が好むのが可も不可も無く皆と同じようにあるということなのかと浅慮するが、これは逃げ口上であり、生まれた時からある差に対する精一杯の抵抗語であろう。
「赤信号、みんなで渡れば恐くなし」との言葉があるが、規則破りの事をするのに恐くも恐くないのも無く、ただ己が実行を肯定するだけの話であり、悪事を働いても集団でやれば正当化されるとの思いが根底にある。
その最たることが戦争であり多くの自国民を繰り出し他国の領土を奪おうとする。プーチンのウクライナ侵攻ネタニヤフのパレスチナ自治区への攻撃はその典型であろう。
この一年、秘匿性の高いSNSを使った闇バイトへの勧誘なども「皆で渡れば」式の自己肯定論法であり背景に若者の貧困がある。アルバイトの非正規雇用での安い賃金で人並みの贅沢どころか生活は厳しく、銀行などのキャッシングで借金が膨らみ二進も三進も行かず犯罪に手を染めてしまう。
独身なら未だしも家族があれば家庭崩壊の末の子どもらの不幸を招く。
このような社会を是正しなければならない政治家は裏金づくりなどに血眼となり安眠をむさぼり何の役にも立たず、地方の首長(市町村長)が孤軍奮闘するも限界がある。
政治家の不甲斐無さは能登地震後の復旧に端的に出ており言葉だけは「復旧復興」を叫ぶも実が見えない。
他人に頼るのはよそう。独立独歩の精神で臨まねばならない。政治も社会も頼りにせず生き抜くことだ。