時の話題 「盗打隋一」
住友生命保険の今年の世相を反映した〝創作四字熟語〟に米大リーグで2年連続3度目のMVPに輝いた大谷翔平選手の活躍を表現した「盗打随一」(元の熟語は当代随一)が選ばれた。大リーグ史上初めて50本塁打、50盗塁を達成した快挙を称えたものだ。
大谷が大リーグに移籍した当初は北海道日本ハム出身とあって道民として鼻高々な思いがしたが、今や彼は世界一の選手となり北海道、日本どころか世界に飛躍した超一流選手となった。
本人の高校時代から大リーグめざした心意気にストップをかけ日ハム入団に導いた栗山英樹氏の先見の明にも快哉が贈られており言ってみれば子弟なして残す結果と言えるか。
この四字熟語の優秀作品は「店店枯米」(天手古舞)=コメの品薄で消費者に広がった不安=、「群雄割都」(群雄割拠)=過去最多の56人が立候補した都議選のこと=などが選ばれた。
いずれも的を得た作品ばかりで、日本人の〝遊び心〟に感服するばかりだ。
元日に能登半島地震が起き翌2日には羽田空港での海保機とJALの衝突と不安感が目一杯広がった辰年だったが、パリ五輪での日本人選手の活躍など高揚感広がるも自民党旧安倍派のパーティー券益金還元の裏金問題、その後の衆院選での与党の過半数割れと政局が不安定になる世相を反映し、闇バイトでの強盗事件が相次ぐなど混迷は深まっている。
稚内はと言えば4期目の工藤市政によって市役所新庁舎の改築が緒に就いた一方、公共施設の老朽化が目に付くようになった。