時の話題 「人手不足続く」
一時の人手不足状態から比べると月間有効求人倍率が1・71倍(10月)まで下がり峠を越えたかのイメージあるも決して楽観視できない。
会計・経理事務員の17倍という有効求人倍率を筆頭に、看護助手歯科助手13倍、ボイラー・建設機械運転工10・33倍、電気工事・電気配線工10倍と、求人倍率10倍以上の職種が多く、医療技術者・栄養士等4・67倍、保育士福祉相談員6・50▽販売店員4・07倍▽ホームヘルパー、ケアワーカー4・94倍▽警備員5・17倍▽自動車運転手4・75倍等々、高い求人倍率の職業が目白押しだ。
全道一高かった倍率の昨年12月から見ると0・7㌽も下がり人材不足は解消したかのような錯覚に陥るが、数字が示すほど実際の状況はマンパワー不足をかこつ職業が多く、一人のダブルワーク、トリプルワークで凌ぎ、かつ一人何役もの働き方をしている人達が多くいる実態が浮び上がってくる。言ってみれば働き方改革に逆行する現象に拍車が掛かっている。人口減少によって生産年齢(15~64歳)人口が減ってしまい手のつけられない状況にあるといっても過言でなかろう。
ICT(情報通信技術)の日進月歩の発展によって事務系の人手不足は解消したかに見えるが、実際のところ経理事務員は17倍というバカ高い求人倍率を示すなど実数との隔たりがある。
64歳までの生産年齢者が少ないという現状で頼りになるのは65歳以上のシルバー層となろう。この層を上手く受け入れないと黒字なのに廃業という事態が今後増えるであろう。