時の話題 「バス会社」
中央バスなどが今月から乗車料金を値上げし減便も実行している。宗谷バスも来年4月から値上げする申請をしており、JRだけでなくバス各社も公共交通を維持するのに四苦八苦している。
この値上げの底流にあるのは運転手不足であり労働対価を上げ人材不足をカバーしようとする狙いもあるのだろうが、最近の人手不足は各業界に及んでおり増してやバス運転手大型一種免許が必要であり補充するのは容易でなかろう。
先日、小紙に「冬季間の稚内市内バス停の除雪について」の広告が掲載された。昨冬まで除雪業者に委託していたバス停付近の除雪に関し重機オペレーター不足により今冬は出来ず「道路管理者が行う除排雪が基本になる」としており、これまで当り前だった公共的サービスが担当者不足により無理な状態にあること改めて知った。
そういうことでは国道、道道管理者の除排雪にこれまで以上に丁寧さが求められるということあるが、宗谷バスの思惑とおりに進むかは見通せない。
人口が減るということは次から次へと問題が表出し、その最たることが労働力不足なのである。この問題は会社の存亡に係わることであり、これまでのような求人法で立ち行かず会社どころか地域崩壊さえ招く。
夕張や産炭地の人口流出とまで及ばないまでも真綿で首を締められるかのごとく事態は着実に進行している。遅かりし由良之助だが右肩上がりの時代に手を打っておけば今のような事態は避けられたか。先行きに対する読みが甘かったということになる。