時の話題 「ボーナス時期だが」
師走を目の前にしたこの時期、年金事務所など役所から「ボーナスを支給するなら、その金額を」などとの書類が送られてくる。役所にとって年末の普段業務なのだろうが、経営者として頭が痛い。
3万人を下回ろうかという人口にあって、どの業界もどうにか生き延びているというのが実態か。筆者の肌感覚である。売上あがり好景気ならボーナス支給は当然のことだが、逆の経営状況であれば支給が難しくなろうか。本紙とて実状はそれほど変わらない。
と言いながら稚内の事業所は低売上ながら存続している。経営者だけでなく従業員の頑張りあってのもので、加えて客からの受注・引き合いがあるからで、それは人脈と卓越した技術力によるものであろう。
小売業は今や食品スーパーとコンビニに客ニーズが集約され各店ともしのぎを削っているが、高齢化の進展による購買力の停滞は避けられず、人口が2万人台になれば今までのような営業戦術での売上回復は望むべくもなくジリ貧に陥るか。
このように民間の厳しい状況にあって逼迫性に乏しいのは役所であり、稚内市の場合、旧職員の子弟が市施設に雇用されている事例が少なからずある。効率化を求める民間には有り得ないことであり善処するよう努めなければならない。
民間あっての役所であり、稚内にある零細企業を助ける施策が求められよう。
水産、観光と雇用力のある建設業に支えられている稚内にあって役所だけでなくトップの見識が求められており私怨を超えて実行されなければならない。