世界基準の観光地 きた北海道DMO 大沼テントサウナなど視察

 持続可能な観光地づくりを目指すサステナブルツーリズム研修が6日から3日間、文化センターや大沼などで開かれ、きた・北海道DMOの加盟自治体の稚内、利尻、礼文の観光関係者19人が新たな魅力ある観光地づくりについて考えた。
 北海道運輸局主催し国際基準(GSTC)に沿った観光地を目指す研修で、稚内から交通機関やきた・北海道DMO事務局の稚内観光協会職員が参加し、6、7の両日に文化センターで座学として、GSTC公認トレーナーから観光マネジメントや環境、経済、文化の分野で世界に通用する観光の在り方について学んだ。
 最終日の8日はフィールドワークとして宗谷丘陵の白い道を見学したあと大沼で夏から秋と冬に行うテントサウナを視察。施設管理者でスノーボードショップ「シーモア」、みどりスポーツパーク管理事業も担当するSEAS代表の木村亘さんが、自然環境を保ちながら行うテントサウナや大沼支流でのカヌーの体験事業を説明し、アスリートが引退した後のセカンドキャリアとして観光ガイドを育てる人材育成の取り組みなどについて話した。
 収入が不安定な観光ガイドの仕事に触れた木村代表は、アスリートの第2の人生として日中はガイドなどの仕事に就き、夕方からはスポーツなどのスキルを活かしてクラブ活動を指導する人材を育てていきたいことを話し「働き場を確保することで若者が地元に定着する」と語り、更に稚内にアウトドアショップの誘致などして雇用の幅を広げることで「持続可能な観光地づくりになる」と将来を見据えていた。
 きた・北海道DMOの戸村元泰マーケティング担当は「5年、10年先を見て稚内にも持続可能なGSTC基準の考えを持った人材が必要」と話していた。