問題山積だが前向き発言も 商工会議所 合同部会の意見まとめる
稚内商工会議所は10月中に2回開いた合同部会での意見をまとめた。22日20人、30日に15人出席した。
観光関係から▽日本のてっぺんという売りがあるのに活かし切れていない▽稚内~旭川までの「きた北海道サイクルルート」で、ナショナルサイクルルートへの指定を目指したい。指定を受けるとルート整備の支援が受けられる。
商業関係からは▽最低賃金を上げても所得税が課税される103万円の壁のため労働時間を調整されるので意味がない▽就職アプリ「Timee」が近い将来、進出してくる。
稚内にも登録者がおり勤務する人の概念が変わるであろう▽物流の2024年問題で商品の配送回数が減少しており、売り場のスペック(仕様)を配送に合わせることが必要▽南地区の再開発をどうするのか、早く方向性を出してほしい。
建設関係からは▽人手不足、担い手不足が続いている。建物の解体費が上昇しており古い建物があるので今後どうなるのか危惧している▽建設青年会で高校生や中学生向けに出前講座、現場見学会を行い手応えを感じている▽資材高騰で新築住宅の着工数が減っており住宅リフォーム等の助成に期待したい。
水産関係からは▽最低賃金上昇が負担になっており将来的な1500円への対応は困難な状況にある。電気代や運送費の高騰も負担になっている▽ホタテの稚貝が少なく計画の3~4割程度しか放流できていないので4~5年後の不漁を懸念している。観光とリンクするイベントを検討しているがマンパワーが足りない。
金融関係からは▽スマホのアプリ等の充実で来客者が減っているので窓口の人数を減らしている。
その他として▽技能実習生など外国人が500人以上いるので、外国人の「困り事相談所」が必要▽市中での多言語表示に向けてネイティブ(生まれながらの)な人材活用が必要▽多元語放送に向けAIアナウンス導入を検討中―など。