ホタテ工場建設へ 道漁連 きょう地鎮祭執り行う

 17日、北海道漁業協同組合連合会が、末広5のカネニ台丸谷稚内工場向かいに建設するホタテ加工工場の地鎮祭が執り行われ、阿部国雄代表理事会長ら関係者が工事の安全を祈願した。
 道漁連では、福島第一原発のALPS処理水の海洋放出により、中国が日本の水産物の全面禁輸を受け、主に中国に出荷されている冷凍ホタテ貝柱の販路先を拡大するため国際規格の食品衛生管理HACCP(ハサップ)を取得した工場を建設することを決めた。
 令和5年度ALPS処理水関連の輸入規制強化を踏まえた水産業の特定国・地域依存を分散するための国の緊急支援事業「地域の加工拠点整備支援事業」補助金を受けた加工処理施設建設工事の総事業費は約38億万円。延べ床面積は4433平方㍍で、岩田地崎・石塚建設興業JVが工事を請け負い、令和7年度中の竣工を目指している。
 出席した阿部会長ら25人のうち、ぎょれんマリノサポートの中村哲也社長が刈初の儀、阿部会長が穿初の儀、岩田地崎建設の佐藤護建築本部長が掘初の儀を行い、玉串を奉てんするなどした。
 地鎮祭終了後、阿部会長は「これから稚内は大変厳しい季節になり工事関係者は苦労されると思いますが、巧みな技を十分に発揮され、素晴らしい工場を建てていただきたい。漁連としては浜の皆さん付託に応えるため様々な事業を展開して参ります」などと挨拶した。
 関係者によると着工は早くて11月を予定しているが、降雪・積雪期になるため来春から着工する可能性もあるとしている。