時の話題 「政治の混乱」

 何かに突っつかれるように落ち着かない衆院選の幕が15日、切って落とされる。
 今選の焦点は自民党の裏金問題で、すったもんだの末、12人を公認せず公認された議員も比例代表名簿から外すという石破総理腐心の結末と相成った。
 何人無事に還ってくるのか知らぬも自民党が議席を減らすのに違いなく、超安定政権から危なかしい橋を渡るような政権になるのは必至だろう。
 石破総理は所信表明で自らの内閣を「日本創生内閣」としたが、片やの野田立憲民主党代表らは「裏金隠し解散内閣」と手厳しい。選挙に当選するか否かはある意味、生きるか死ぬかの事態になるので旧安倍派議員を中心にブーイングが甚だしい。落ちればただの人になるのだから当り前とはいえ自ら撒いた種である。潔い態度を示したらどうなのか。
 自民党は勝っても火種は残り、仮に負ければ維新など巻き込んだ大連立も有り得るだろうし、互いに親和性がある石破氏と野田氏が組んだ政権がゼロでなかろう。
 いずれにしても選挙結果次第で流動的ではあるが、何でもありなのが政治の世界なのでアッと驚くことが有るやも知れない。
 史上最短で解散し史上最短内閣になることも有り得るほど危なかしい内閣であるのに違いないようだ。
 どちらに転ぼうが被災した能登半島の復旧・復興は焦眉の急であり当面は予備費でも構わぬもいずれ補正予算を組み対処すべきだ。
 世界をみると何処の国も政治は混乱している。救世主など現れるものでないので着実にやるしかなかろうて。