時の話題 「波乱含みの衆院選」
就任したばかりの石破自民党総裁が9日に衆院を解散し15日公示27日投開票の選挙日程を公けにした。衆院解散は総理大臣が宣言するものと学んでいたが総裁なのに発してしまうところに一見ドッシリ感あるように見える軽さを感じてしまう。
その後、国会で正式に総理に就任してからの所信表明演説でもアッチにふらふらコッチにふらふらと軽量さが目に付く。「与党内野党」と呼ばれた面影なく自民党内力学に押されっぱなしの様子には正直がっかりしている長く冷や飯を食ってきた人間の有頂天ぶりを思料せざるを得ない。選挙次第だが短命内閣に終わる可能性大である。
その上に裏金問題議員への処遇もある。党として公認すれば国民の反発は大きく、されど公認しない場合の対処は。無所属として立候補し当選まで漕ぎつけるのは資金面など並大抵ことであるまい。比例代表での復活も禁止するようなので、議員自らの本当の実力が試される選挙になる。
選挙は水ものと言われるが、これまでのほとんどの選挙で自民党議員は強かった。しかし旧統一教会、裏金事件での国民の怒りは頂点に達しており、清新さを期待した石破氏の言動がトーンダウンしている。推し量るに自民党は相当、議席を減らすであろう。
与党過半数割れとなれば総理ら執行部の責任問題も浮上し収拾つかない事態も想定されよう。
石破氏に助言する。総理になったのだから己が望みどおりにやればいい。抵抗派は切り捨てるくらいの豪胆さなければ総理は務まらない。