週末雑感

 全国的な残暑に引っ張られるかのように稚内も暑い日が続いていたが、ここに来て秋らしくなってきた。
 真夏を〝魔夏〟に置き換えた看板をテレビで目にしたが、ささやかな抵抗なようなもので来年も魔夏になると思うと「こんな土地には住んでられない」というのが人情だろう。
 東京の金満家は軽井沢などで避暑してきたが、炎暑は近場では凌ぎ切れず北海道に逃げて来なければならないほどになっており、北海道とて30度超の土地が多くなり稚内など海岸沿いのマチだけが25度前後と過ごしやすい。
 その涼しさに目を付けたのが、大学や企業の夏合宿で、稚内でも合宿している大学はあるが、避暑地として一般国民にも広げたらどうなのか。
 その先駆者が稚内東部社長だった仲村房次郎さんで、以前、稚内市が建てた「緑と太陽の村」バンガローで、住まいの横浜の避暑地として生活している。
 過日、稚内の〝別荘〟を訪ねたが、見るからに快適そうで、うるさい内助の功さんもおらず稚内での生活を謳歌しているように傍目からは見えた。
 稚内市は数年前まで〝ちょっと暮らし〟施策を行い地方からの人を短期間、受け入れていたが、長い目を持ち再びやってみたらいかがかな。
 何事も突如として変わることがあり、真夏を過ごすのに「涼しい稚内へ」などとのキャッチフレーズで人を呼び込むのも一策か。
 人口減は止まらないだろう。観光の交流人口だけでなく、短期間でもいいので人を増やす術を検討してみてはいかがか。