津波被害など想定し訓練 稚内港で20関係機関参加

 道開発局、稚内開建市主催の大規模地震・津波総合防災訓練が31日、末広埠頭東岸壁で行われ、自然災害による被害の対応など確認した。
 稚内港の港湾施設に被害が発生した場合の港湾機能の早期回復に備え、関係機関との連携や災害意識の向上を目的に行われた訓練には、主催者以外に第一管海保本部、稚内海保、稚内署、稚内消防など20機関・団体から100人が参加した。
 開会式で港湾管理者である工藤市長が「比較的災害が少ない地域ではあるが、数十年に一度の大雨などの災害が頻繁に起きている。連携体制を確認し、防災意識を一層高めていきたい」などの挨拶に続き、武部衆議らが来賓挨拶した。
 北海道北西沖を震源地とする震度6強の地震が発生し、その直後に大津波警報が発表され、9㍍の津波が発生したことを想定し訓練は行われ、港湾利用者の避難訓練、港湾の被害状況調査、港湾巡視、緊急支援物資と被災者の輸送訓練など行われた。
 漂流者捜索訓練ではサイレンを鳴らした海保の巡視艇「きたかぜ」が助けを求める漂流者を発見し、ダイバーが救助したあと岸壁で待っていた稚内消防署の救急車で搬送し、本番さながらの訓練が行われた。