柳家さん喬さんの落語会 えびなホールが笑いの渦に
古典落語の柳家さん喬さん(76)による落語独演会が30日夜、えびなイベントホールで開かれ、来場者は巧みな話術に惹き込まれていた。
独演会は柳家さんと親交がある相沢食料百貨店の福間敏彦社長らで作る「稚内さん喬を聴く会」が主催し、今年で6回目になり落語好きの市民ら50人余りが集まった。
さん喬は東京出身で5代目柳家小さんの門下として笑いが主体の滑稽話、人情話の古典落語に定評があり、今年から日本落語協会会長を務める。
稚内に因んで料理屋の二階で酒を飲んでいる男達が芸者が入っている隣の座敷が盛り上がっていることに気になり、酔っぱらって喧嘩になる「棒鱈」を披露した。
演目途中には、高校卒業後に落語の道に入った柳家さんは、19歳の時に師匠の公演の付き人で初めて北海道に来た事などを笑いを交じえて思い出話を語ったあとの2演目目は医者を始めた男が金に目がくらんで死神とやりとりする「死神」、最後は古典落語の名作「幾代餅」を披露。情景が頭に浮かぶような巧みな話芸に聴衆の笑いが絶えなかった。
毎年欠かさず独演会に来ているという50代男性は「話しが上手で情景が頭に浮かび柳家さんの話芸に引き込まれて楽しい時間でした」と話していた。