時の話題 「まだら模様の景気」

 ガソリン価格の乱高下のよう稚内の経済情勢もまだら模様にあるようである。
 稚内信金の今年4~6月期の景況調査によると、どの業種も概ね悪化傾向を示した。と言っても好業績の業界はあり自動車販売(売上額DI66・7、収益DI33・3)、自動車整備(同42・9、同57・1)と一人勝ちと言
っても過言でない。
 半導体の需給逼迫とメーカーの認証違反により新車販売は落ち込んだろうが、中古車市場は価格も高く活況を呈し、このような業況判断(DI)となったのであろうか。
 自動車関連産業は裾野が広くモータリゼーション以降、浮き沈みはあったろうが総じて堅調な業績を上げ、それは稚内など地方都市にも及び今に至る。
 戦後、衣と食が程々の満足感を得たのち国の関心は住になり、それが落ち着くと自動車となり、グレードの高い(価格が高いということ)車を持ちたいと願うようになり、ローンが借り易くなったこともあり一家に1台どころか一人1台の時代になった。
 車には定期点検、車検がありディーラーは勿論、整備会社の売上も増え、必然的に任意保険の加入が増え「車さまさま」の様相に。
 そのスパイラルが広く他の業界にも広がるも、満足感のあった食は何を買うにも高値でよほど高給取りでない限り選別・我慢して買わなければならず、子どもがいる家庭は生き辛さを感じ生活しているのでないのか。
 7~9月の見通しは楽観している向きあるも問題は10月以降の冬場だろう。ゼロゼロ融資の返済始まり万歳する会社が増えそうだ。