稚内空港で事故想定し訓練 HAP事業所 160人参加
稚内空港で23日、航空機事故対処総合訓練が行われ、北海道エアポート(HAP)稚内空港事業所や稚内消防署など関係する機関が万が一の事故に備えた。
稚内空港緊急時対応計画検討委員会による2年に1回の総合訓練には、30以上の関係機関から160人余りが参加。旅客機が滑走路に着陸後、エンジンから出火し乗客60人以上の負傷者が出たことを想定し行われた。
HAP稚内空港事業所の太田所長の「新年早々には羽田空港で事故がありました。航空機事故はいつ起こるかわからず、訓練で迅速に対応できるよう確認したい」の挨拶でスタートした訓練は、旅客機に見立てたバス2台からケガ人役として参加した稚高看護科1~3年生までの生徒と教員ら60人が下車したあと、ケガの負傷度を選別するトリアージを行い、軽症者50人余りは自力で歩いて避難し、中傷者4人と重傷者2人は担架で安全な場所まで運ばれ、現場で応急処置を終えた重傷者を救急車で搬送するなど一連の手順を確認した。
訓練後、太田所長は「航空機事故はあってはならないものでありますが、万が一、稚内空港で事故が発生した場合、一人でも多くの乗客の命を守るためにも訓練を行っていきたい」と総括した。