地球温暖化の影響に警鐘 科学館50周年記念講演会
青少年科学館開館50周年の記念講演会が4日、市立図書館で開かれ、参加した市民が地球環境について知識を深めていた。
記念講演会の講師は国立極地研究所の副所長・南極観測センター長の伊村智さんが務め「南極から見た地球環境」と題した講話をした。
南極観測隊として越冬隊、夏隊など数回経験している伊村さんは日本の昭和基地がある場所は接岸が難しい難所であるがオーロラを観測するには最適な場所で様々な研究が行われていることなど説明。自身が研究している昭和基地の周りの池にだけみられるコケボウズについては、天敵がいないために大きく育っていることなど研究の成果についても話していた。
地球温暖化について100万年の歴史の中で温暖と氷河期のサイクルを繰り返す中、最近の研究データから「温室効果ガスの影響で地球が氷河期に入るサイクルから外れ世界的に気温が上昇していることが分かる。それによって海水温が上昇しそこに面している南極の氷が溶けており、眠れる巨人(南極のこと)はもう動き出しているのかもしれない」などと温暖化による影響を話していた。