時の話題 「霞ヶ関への要望」
稚内商工会議所の中田会頭ら三役と町村の商工会連合会の役員が札幌と東京に要望活動を行ってきた。武部代議士が公務で忙しく国交省や財務省など訪問の同席が出来ず行脚効果は発揮できたのかと思われるも中田会頭らは「地震など大規模災害に対する生産・社会基盤の強靭化」など19の案件を提出した。
道路や港湾、空港などインフラ整備の要望は今更の感は拭えず、更に申せば稚内の経済基盤となる水産や酪農観光などへの突っ込みが希薄だったのであるまいか。
道路、空港、港湾の整備を推進することでこれら産業の発展に資することになるのだろうが、ただインフラ整備を声高に主張するだけでは芸がない。
国の来年度予算案の原案を策定する頃のセレモニー的要望活動にしても知恵を絞るべきで、もっと特化した極端に言えばワンイシューの要望でもいい。
省庁は今、金太郎飴のような要望では食指が動かないような話を聞いたことがある。であるから食糧と再生エネルギー電力供給基地であることを主張すればよく「こういう事業を予定しているので国にはこことここを助成してほしい」と持って行くべきであろう。
随行した事務局から聞いた中田会頭の発言は要所を衝いてはいるが、踏み込みと具体性に欠けているのではと思料した。
どこかの官僚が、民間団体が国に対し要望することは意義深いような発言をしていたが官尊民卑に通じる〝お上ありき〟の姿勢が透けて見え鼻持ちならない発言である。当人にその気がなくとも高慢さを感じた。