時の話題 「五輪考察」

 一昨日までの戦績で日本のメダル獲得数は12個、その半数の6個が金メダルと世界最多で出だし好調だ。お家芸の柔道で2個、最後に逆転した体操男子団体、スケートボードで2個フェンシング男子で獲得した。
 日本国民としてこの上ない喜びで、大相撲名古屋場所が終わった今、帰宅すると五輪中継を見るのが日課となっている。8月11日の五輪最終日まで相当数の上位戦績が期待されよう。
 が、ひねくれ者の筆者は「好事魔多し」ではないが、尻切れトンボに終わらないよう案じている。良い事は概して長く続くないからである。
 悪い事は続くもので親戚など葬儀は典型的で「(先に亡くなった人に)引っ張られたのよ」と葬儀に参列した時、周りからヒソヒソ話を聞くことがある。
 良い事は続かない=短いという観点で論評すると歴史好きの筆者にとって古代からの権力者の交代劇は好奇心を誘い「おごる平家は久しからず」の平氏から源氏、その後の信長、秀吉、家康への交代劇は魂を揺さぶる。徳川幕府から明治政府への明治維新は日本としては西欧列強と肩を並べようという野心があり、日清、日露、太平洋戦争と破滅の道に突き進んだ日本は阿呆な為政者の所業として定着する一方、260年も安定した治政が続いた江戸時代については権力を握った徳川家や武家を脇に置き庶民(町衆)文化に対する評価に高いものがある。
 スポーツを通しアスリートの愛国心から生まれる尊い平和の祭典下のウクライナ、ガザでの戦火に心が痛む。