奈良君 夢広がる 多喜男コンに参加 山本さん二胡競演も

 今月7日、文化センターであった伊藤多喜雄さん&TAKiO BANDコンサートに出演した津軽三味線奏者の稚高1年生奈良海翔君(16)は、大舞台を終え「プロで世界的に活躍する方々と演奏できたことは貴重な経験になりました」と胸を張った。
 中学1年生の時に独学で三味線を始め、全国大会にも出場した経験がある奈良君は、これまでプロ奏者や稚内吹奏楽団などとのコラボ演奏をするなど精力的に活動。経験値も増え、市内のイベントに引っ張りだこで活動の範囲を広げている。
 650人の観客が入った伊藤さんのコンサートでは、最後の演目で津軽三味線の日本三大流派小山流三代目として三味線を世界に伝え、ゲーム音楽や大人気アニメ「鬼滅の刃」の音楽などに携わった小山豊さんと横に並び演奏を披露した。前日リハーサルで小山さんとマンツーマンで練習する機会があり、コンサートでは多喜雄さんから「将来、うちのバンドに来ないか」と誘われた奈良君は「とても貴重な経験ができました。三味線を始めた頃から憧れていた小山さんと演奏できたことは本当に嬉しかった」と感激していた。
 様々な場所で活躍する奈良君は21日の空の日まつりで演奏し、今後も町内会の夏祭り、8月中旬には宗谷岬の天徳寺住職で中国楽器二胡奏者の山本大雲さんとコラボ演奏するほか、中頓別の子供たちに三味線を教える講座の出演オファーなどある。
 大舞台でのコンサートの経験に「プロの方と一緒に演奏して、言葉ではない音で会話するような感覚が感じ取ることができ勉強になりました。プロを目指して頑張りたい」と話していた。