時の話題 「介護、大丈夫か」
お金はないわ、人はいないわ、ない々々尽くしの我が社ではあるものの、存亡の危機まではなく、どうにかこうにか経営しているが、人の生き死にに関わる職業での人手不足はあってはならない。
先般の投書のよう某社会福祉法人は辞める人が後を絶たず、この先の訪問介護事業を断念せざるを得ないほど深刻な状況にある。誰か人を回そうと企図しても回す人材がなく一人何役という過重労働が常態化している。
稚内市社会福祉事業団は数年前から将来を見据え外国人(インドネシア)介護士を雇用し、日本人に頼らない人材態勢を確保している。稚内禎心会病院の老人保健施設ら・ぷらーさ、全国大手のニチイ学館も稚内に進出した当初から看護・介護師の採用に力を注ぎ、早いうちに職業替えした人は今、役(責任者)に就き、日総ふれあいケアサービスのグループホーム絆、サービス付高齢者向け住宅(サ住)も稚内で確固たる地歩を築いている。
これら大手に比べるとギリギリの人手と十分とは言えないノウハウを持った地元勢も頑張ってはいるが、市全体の介護需要には足りていない。
稚内市は行政としてこれら事業所を指導して行かなければならない立場にあるが、市議会での問答を見ていると現場の窮状への理解が足りない。
高齢者が今以上に増えるのは目に見えており、今、将来に向け対策を打たないと稚内市民の面倒(介護など)を地元で看れない事態が生じるのは火を見るより明らかだ。行政自体のレベルアップが求められている。生死に関わるからである。