時の話題 「呉越同舟の夜」
先週末、弊社株主総会後の二次会で25年前の稚内市長選で刃を交えた横田耕一前市長と岡谷繁勝元道議ら市役所OBらと遭遇した。皆カウンターに居たがさすがに横田氏と岡谷氏は席を離れ座っており互いに大人とはいえ人間関係の複雑さを見る思いがした。
浜森辰雄氏を敗り2期8年間、市長を務めた敦賀一夫氏後継を決める選挙は稚内青年会議所など有志が担ぐ横田氏と市議4期の実績を誇る当時の社会党のエースだった岡谷氏ががっぷり四つに組み、自民党と社会党の代理戦争の趣があった。
結果は横田氏1万4591票、岡谷氏1万2866票と、いかんともしがたい両党の勢力の差が如実に現れた得票数となった。
その後、岡谷氏は吉田政一道議急逝に伴う平成13年の稚内市部道議の補欠選に立候補し政一氏子息の正人候補を僅差で敗るも同15年の選挙で敗れ、その後選挙に立候補することなく会社経営に携わるなど民間人としての人生を送ってきた。
一方、横田氏は3期12年間、市長を務め深刻な経営状況にあった全日空ホテル(現サフィールホテル)、宗谷畜産開発公社の市としての経営(第三セクター)から退き稚内の財政を立て直したのは周知のとおりである。
元々が市職員の岡谷氏、市長だった横田氏が他に人がいたとはいえ同じ店で懇親を深めることにさほど違和感はなかったものの、水と油のような関係の両者が歩み寄ることなどなく(大人と言えど)妙な空気感が漂う店内の雰囲気に連れだった株主同様、一種、独特な感じがしたのを否定できなかった。