天北堆

 稚内の夏の風物詩と言ったら前浜のコンブ漁だったが、今は漁業者の意気も消沈気味だ。年を追うごとに漁が無く高値を張れる1等検は稀になってしまった◆昔は家族総出で採取・干すという作業に従事し子どもだった堆子も小遣い稼ぎをしていたものだった◆地球温暖化によって育たず裾枯れも深刻化しており、ウニの成長にも影響している◆「りしりこんぶ」という銘柄が泣く自然界の変化を止めようがなく、稚内のコンブ漁が済し崩しになるだけなのか。これまで紡いできた歴史が葬られようとしている。