時の話題 「東京都知事選」

 首都東京都の知事選は小池百合子氏(71)の圧勝に終わった。
 対抗する筈だった蓮舫氏(56)は3番目の得票に終わり、2番目には広島県安芸高田市長だった石丸伸司氏(41)が入った。SNSを駆使した選挙戦術と「政治屋は恥を知れ」などの言葉が10代、20代の心を動かしたか。
 蓮舫さんは、政治家として旬を過ぎ、今だに旧民主党政権時代の仕分け協議での「二番目ではだめなのですか」が口端にのぼる過去の人である。旧社会党首になった土井たかこ氏のような迫力と言うのか、凄みなく頼りない。選挙後「自分の中でピリオドを打てている気持ちではない」と次への展望を窺わせていたが何とも青臭い。
地べたから這い上がってくるような泥臭さが無い。ここまでの人で立憲民主党幹部の世評を読み取れない見識の無さと連動している。
 石丸氏の健闘は特筆すべきで、広島から一騎、ドンキホーテのよう首都に殴り込んできた青年がここまで得票するとは当初誰が予想したろうか。既成政治をぶち壊すという青年らしい発想が共感を呼んだのだろう。
 世界の大学でも卒業するのが難しいとされるカイロ大学卒業という学歴詐称が実しやかに囁かれる小池さんは一言で申すと天運のある人で、どんなハンデも乗り越える健かさを持った女性だ。何がポイントかを見極める能力があり総理大臣の椅子さえも狙える人だろうが、彼女自身、詐称含め自らの力の限界を知っており、今後(知事在任中含め)の動向が注目される。思うに内心、知事以上のポストを狙っているのではないのかな。