阿部工務店 看板新調 宗谷公園 護国寺、厳島神社に続き

 阿部工務店が宗谷公園内にある旧藩士の墓などの歴史を伝える看板を新たに作り寄贈した。阿部勇社長(73)は「稚内の歴史を大事にし、後世にしっかり伝えていくため会社として力になりたかった」などと思いを語った。
 宗谷公園に安置されている墓は、北の防人としてロシアなどからの北方警備に従事した東北の津軽藩士、会津藩士、秋田藩士など遠く故郷を離れた命を落とした旧藩士の御霊を慰霊している。稚内の福島県人会会長でもある阿部社長は毎年秋にある慰霊祭に参列した際、以前の看板が老朽化し傷んでいるのを見て新しく製作することを申し出ていた。
 ゆかりの地交流都市関係にある会津若松市の室井照平市長らが今週末の7日に来市する前に「何とか新しい看板を作りたい」と会社の大工さんなどの協力を得て3日までに完成させ、4日朝に宗谷公園内の墓前に新たな看板を設置した。
 阿部工務店は今年4月、公園内の宗谷護国寺跡、6月には宗谷厳島神社の看板を新調し設置している。
 阿部社長は「歴史を守り、後世に伝えていかなければという気持ちで看板を作らせていただきました」と話していた。