時の話題 「ある告発」

 昨日、小紙に「告発」と題し、某社会福祉法人で「クラスター(集団感染)が発生している」と書かれ、責任者を追及する内容の投書があった。
 前理事長の不実を認め市職員から再就職してきた職員への批判たらたらと書いたもので末尾には「人員配置をごまかしたり不正的なこともあると思っております。私は辞めます」ともあった。
 社会福祉事業というのは障がいのある人や高齢者らの介護したりし大変な業務である。資格がなければ務まる仕事でなく、市職員と言えど福祉行政に携わらないとできるものでなく、告発どおり一般職員をアゴで使う上司がいるというのは以ての外である。
 市の職員を定年まで勤め上げた人は現役中の大変さをクリアしたという自負もあり他人に対し厳しい指示を出すことがあり、今回の法人のよう他の職員と軋轢を生むことが往々にしてある。
 とりわけ社会的弱者と言われる障がいを持つ人やお年寄りの世話をする部署の人達の精神的・体力的苦痛は筆舌に尽くし難いものであるのに、自らの市役所時代の成功体験を笠に着た言動は現場の人間の反感を買うこと胸に刻み込んだらいい。
 告発には毎週のよう休日出勤している事も書かれており、他の職場同様、人手不足状況にあることも明らかにしていた。
 管理職や中堅職員の辞職も多いようで、事業として成り立たないことも示唆していた。
 どちらかと言えば苦労知らずの市OBなのだから謙虚に立ち回るのが利口である。民間出身の新理事長の手腕に期待したい。