時の話題 「低調な物産展」

 稚内観光物産協会(事務局・稚内商工会議所)から昨年度の百貨店などでの物産展の売上実績が明らかにされたが、ピーク時の7%という惨たんたる状況に天を仰ぐ。
 会議所によると往時18の道外百貨店で1億円を超える売上げがあった。昨年度、鹿児島本店と山形屋宮崎の山形屋2店でしか稚内物産展の開催はないので当然と言える結果なのだろうが、落ち込みがひどい。
 コロナ禍中はしょうがないにしても、ほぼ災禍が明けた昨年度で百貨店2店の売上げは288万円(前年度対比7・1%増)、太田市や枕崎市、髙島屋などその他会場分は435万円(同40%減)の計723万円だった。
 稚内といえばカニやホタテなど水産物に人気があるのだが、カニは高騰してしまい庶民の味からは遠のき、ホタテとて中国の輸入禁止により国内の売上げが増えているとはいえホタテは稚内(宗谷)だけでなく猿払など何処の地域でも生産し販売しており稚内産の知名度はそれほど高い訳ではない。
 たこシャブ、宗谷黒牛など全国的に有名な産品も少なくないのであとは待ちの姿勢でなく積極的に道外デパートなどに売り込むことが肝要となろう。
 相手(百貨店)が来市し買付けし物産展を開くという旧来のやり方では進歩はなく、ここはトップセールスならぬ役員率先した営業が求められよう。
 何もせず黙っていても売れる時代は終わった。今後は自らが物産展を開催してくれる所(百貨店だけでなく)を開拓するという意気込みなくては落ち込むばかりでないのか。

ニュース

前の記事

読者コーナー
ニュース

次の記事

天北堆