春の褒章と叙勲 3氏に栄誉 増田さん、手代木さん、藤井さん

増田 雅俊氏


手代木 莊司氏


藤井  敏氏


 春の叙勲受賞者が発表され、稚内から増田雅俊さん(70)=緑4=が警察管理運営功労で黄綬褒章、手代木莊司さん(82)=中央2=が教育功労、藤井敏さん学校(74)=富磯=が更生保護功労で瑞宝双光章に輝いた。
 増田さんは稚内信金理事長。平成23年から北海道旭川方面公安委員会の委員、平成30年から2年半、委員長を務めた。
 当時は北海道信用金庫協会長、全国信用金庫協会理事なども務めていたことから「過密スケジュールで大変でしたがあっという間の時間でした。職員、家族らの協力感謝しています」と振り返った。
 公安委員としては古い駐在所の改築など命がけの業務に就く警察官にとって仕事しやすい環境作りのため助言してきたとし「稚内信金コミュニティ誌ジャストナウで、駐在所の警察官らにスポットを当てた記事を掲載するなどし苦労を称えております」とも話していた。
 受章にあたっては「委員は誰かが地域のためにやらなくてはいけない仕事。多忙な日々でしたが、沢山の方々が時間を許してくれたことはありがたく思っております」と喜びを語っていた。
 手代木さん(82)は昭和40年に南中での一般教諭を振り出しに、養護教諭免許を持っていたことから知的障害特別支援学校として52年4月に開校した稚内養護学校に赴任。それから特別支援学級に携わり、小平高等養護学校や南幌高等養護学校では校長を歴任した。
 一般教諭12年間、養護教諭25年間の教諭生活の中で、開校して間もない稚内養護学校で6年生8人を担当した少し手が掛かった男子児童の面倒を見るのに女子児童が協力してくれ「男子児童に対し思いを伝えるのに苦労していたところ、女の子たちが私の間に入ってくれ助けれられたし、本当に有り難かった」と振り返っていた。
 養護教諭の仕事を選択したことについては「免許を持っていたこともありましたが、教員として探究心を持ち、新しい道にチャレンジしたいという気持ちがあった」と語り、養護教諭を25年間携わったことについては「大変な事もありましたが、色々な性格や個性を持つ子供たちとコミュニケーションをとり、一緒に勉強する日々で、充実していました」と語った。
 今回の受章には「色々な方の支えで続けてこれた仕事。お世話になった方々に感謝したい」と話し、妻の正子さん(81)は「とても光栄な事で嬉しいことです」と喜んでいた。
 藤井さんは、漁師を営む傍ら平成4年から稚内地区保護司会に入会し、東浦〜沼川を担当する東支部支部長など歴任し、現在も保護司として活動している。
 罪を犯した少年を更生してきた藤井さんは「担当した子が頑張ってくれたことが一番印象に残っている。とにかく話を聞いてなんとかしてあげたいとの思いで向き合ってきました」と、これまで32年間の活動を振り返ってきた。
 月2回の面談をし報告書にまとめて提出することや研修にも積極的に参加してきた藤井さんは「章を頂けることは光栄なこと。気の合う仲間がいてくれたからこそ続けることができ、妻(外志子さん)が集まりの時に送迎してくれたことなど感謝しております」と喜びと感謝を口にしていた。
 傍で支えてきた外志子さんは「優しく真面目な性格なので担当する人の話を良く聞いていたのをよく覚えております。支部長を辞めてからもう頑張っていました」と喜びを分かち合っていた。