時の話題 「自民党の落日」

 衆院3補欠選挙が公示され、東京15区と長崎3区で立候補者を立てず不戦敗の自民党は保守の牙城とされる島根1区でも立憲民主党元職に先行され苦戦している。不戦敗含め3選挙区で勝てず、大新聞の見出しに「政権交代」の文字が飛び交うようになるのか。
 その理由は勿論、安倍派など派閥の政治パーティー券キックバック裏金問題で、派閥解散宣言したものの実際には解散せず、懲罰も不透明で公平感なく、安倍派座長だった塩谷衆議の離党勧告を不服とした再審査申し立ても理解できる。
 世も末だなと十数年前、辞世句のように流れたものだが、今は「自民党も末だな」との声が聞こえてくる。
 毎日新聞は20、21日実施した全国世論調査結果を明らかにした。その記事の見出しだけ拾うと「森(喜朗)氏国会説明を」84%、「派閥幹部証人喚問」80%、「政権交代希望」、62%と、3補選だけでなく今年6月にもあると言われる衆院選での敗北が現実化しようとしている雲行きだ。
 立民党と日本維新の会の、とりわけ維新の立民叩きが気になるが今は仲間(維新にはない)割れしている余裕はない筈なので互いに(特に維新には)熟慮する必要がある。
 安倍総裁の時の政権奪取から好き放題の政治を行ってきたとの大方の国民評に油を注ぐ格好となった今回の裏金事件はおごる者久しからずの身から出た錆を払拭できなかったということで、岸田自民党総裁の罪は重い。
 岸田氏が総裁なら自民党敗北は目に見えている。新しい清新な人を頭にすれば、どうにか凌げるのかな?