時の話題 「企業合併・買収」

 小社に先日、「私どもはM&Aを手助けしている会社で稚内プレスさまを買収したいと言う企業がおります」との電話があったので「あなたは私の会社が何の事業をやっているのか分かっているのか。プレス加工でもないし印刷所でもなく地方新聞社なのを分かって電話くれたのか」と言うと、口籠ったので「ふざけた電話をよこすな」と一喝し電話を切った。
 オレオレなど特殊詐欺ではないものの、M&A(企業の合併・買収)、不動産などへの投資話など、よく電話がある。
 筆者が社長になる十数年前、M&A話が稚内に居る数人から持ちかけられたことあるもそれ以降はプツリと途絶えたところでの突然の電話に面食らった。
 決して新聞発行事業は楽とは言えないものの、人手に渡すほど困ってはおらず、筆者含め今いる社員がいる限りプレスの灯は消えないものと信じている。
 M&Aは都会では盛んなのだろうが、稚内では余り例がなく筆者が記憶する限り建設会社で30年ほど前にあるも承継した社長さんが亡くなり今は無く、ほかも小規模ながら数例あるだけである。
 そういう意味では北の最果ての事業所に触手を伸ばす会社は極めて少ないということになり草刈り場にはなっていない。
 少子高齢化進展もあっての人口減によって経済の活力は衰えており、M&A話に乗る経営者も出てこようが、そうなると社長より社員が苦境に立たされてしまう。盤石な収益構造望むとて何処も厳しい経営を余儀なくされておりM&Aあるのかも知れない。