大内さんと佐藤さんに栄誉 第42回危険業務従事者叙勲

 第42回危険業務従事者叙勲受賞者が発表され、稚内から元自衛官3等陸尉の大内勝雄さん(61)=栄1=と、同じ元自衛官准陸尉の佐藤隆さん(71)=恵比須4=が共に防衛功労で瑞宝単光章に輝いた。
 大内さんは札幌出身、15歳で陸上自衛隊少年工科学校(神奈川)に入学し、昭和57年に旭川駐屯地入隊。自衛隊稚内分屯地では第301沿岸監視隊、情報幹部、通信機材班長、最先任上級曹長として国境の街での情報収集などの任務を長年務めてきた。
 旧ソ連の情報収集など主に行ってきた中、昭和終盤には宗谷海峡を艦隊が通った時は「一触即発の緊張感があり、命の危険を感じた」と振り返った。
 受賞に当たって「名誉な章を頂き嬉しいが、定年を前に亡くなった妻(ゆかりさん)と喜びを共感できなかったことを残念に思う。仕事に専念できたのは妻のお陰でした」と喜びと共に亡き妻への感謝の言葉を述べていた。
 佐藤さんは青森出身、昭和45年、宮城県多賀城駐屯地第五普通科連隊を振り出しに、礼文分屯基地、稚内分屯地では第301沿岸監視隊の監視員として任務についた。
 大韓航空機撃墜事件では、東浦の海岸などで漂着物の調査に当たった際には「凄まじい事故であることを感じた」と振り返り、海上の米軍の補給船と稚内空港を往復し物資を運んでいたことがとても印象に残っていると語った。
 受賞に当たっては「家族の協力があり自衛官を続けることができ感謝しています」と話していた。

〈編集部より〉佐藤隆さんの写真が掲載されていないのは本人の意志によるものです。