変革と新たな挑戦 商工会議所 きのう通常議員総会開く
稚内商工会議所の第149回通常議員総会は29日午後、経済センターで開かれ、新年度事業計画、収支予算などの議案を承認した。
出席した会員58人(委任状出席34人)を前に、中田会頭は物価高や人手不足で会員企業を取り巻く経営環境は厳しい状況にあるとした上で「会員への経営基盤の強化への支援などを取り組んでいきたい。4月にはライオンズクラブの大きな大会が稚内であり、利尻礼文サロベツ国立公園の指定50周年の節目の年であり、多くの方々の来訪により街に賑わいが生まれ、市内経済の活性化に繋がることを期待しています」などと挨拶した。
新年度は「変革と新たな成長への挑戦」を事業方針に▽地域振興のための意見・政策提言の展開▽地域経済活性化事業の推進▽商工会議所運営基盤の強化を重点項目に掲げた。
新たな取り組みとして新電力会社「北風と太陽エナジー」事業への支援、若手職員離職防止のため人材マネジメントセミナーの開催、測量士補資格講座(大谷高主催)への支援などに取り組むとした。
市などへの要望として、「エネルギー価格及び物価高騰に係る経済対策の強化促進」、1月1日に発生した能登地震を踏まえ「地震等の大規模災害に対する生産・社会基盤の強靭化」を特別要望とし人手不足対策及び働き方改革に向けた支援など41項目の要望をあげた。
「故小林氏 名誉議員に 中田会頭から日商表彰も」
総会の前に、今年1月30日に亡くなった前副会頭・常議員の故小林俊夫さんへの名誉議員推戴、稚内商工会議所表彰、日本商工会議所表彰が遺族に伝達された。
中田会頭から表彰状を受け取った小林商店の小林泰弘社長は「副会頭を務める際、私に相談されたので稚内の水産を代表して頑張ってほしいと背中を押したことを思い出します」などと振り返り、亡き父親について「定期的に通っていた病院の先生と先日話す機会があり先生からあなたの心臓は4、5年しか持ちませんよと余命宣告されたことを聞きました。自分を含め家族や友人にも誰も知らせていなかったのですが、今となっては途中で倒れるかもしれないと危機感を持って(副会頭の)任期をやりきった父を尊敬しています」などと語り、出席した議員に「多大なご支援ご協力を賜ったことをお礼を申し上げます」と謝辞を述べた。