利尻山 登山復活 昨年6~ 10月まで 21年比4割増8757人

 環境省稚内自然保護官事務所は、昨年夏の利尻山(1721㍍)の登山者数を集計。8757人が登り、新型コロナウイルス感染症の拡大で6038人まで減った2021年から4割以上増え、コロナ前の水準に回復している。
 利尻山登山者数の経年変化を把握し、適正な利用に資するためとして、環境省では2005年から毎年、鴛泊と沓形の登山口に赤外線センサーを設置して登山利用者を調べている。
 昨年6月1日~10月21日まで調査した結果、利尻山を訪れた登山者は8757人と前年と比べ354人増加し、登山道別だと初心者や中級者向けの鴛泊コース8311人(前年対比344人増)、上級者向けの沓形コース446人(同10人増)だった。
 コロナ感染拡大前の2016年(7909人)と比べても850人近く上回っている。利尻山をシンボルとした利尻礼文サロベツ国立公園は今年9月に指定50周年を迎えることに担当者は「50周年で今年は利尻に訪れる人が増えるし同時に登山者数も増えると思う」とし、島の環境について「貴重な自然を守るため携帯トイレの使用や植物を踏まないマナーを呼びかけていきたい。今後も安全に登山ができるよう環境保全に努めていきたい」としている。