時の話題 「中途退職者18人」
今年度、稚内市で18人(うち市病9人)もの中途退職者が出ることが他紙で報道されていた。筆者が知る限り定年退職を除き最も多い退職者であろう。
公務員に対する志が何かの理由で消失してしまい断腸の思いで去る人もおろうし、上司などからのハラスメント(当人曰く)あり、辞めるケースなど退職理由は多岐に亘るだろうが、稚内の中で信金に次ぐ高給取りの市職員を辞めるのは端から思うに勿体ないことである。
超人手不足情勢にあって、どの会社も人集めに苦労しており、市も例外でなく募集しても応募が定員を下回るという笛吹けど踊らずの状況を呈している。
稚内の〝一流どころ〟と言われる市や信金でさえ応募者が以前と比べかなり少ないのだから稚内プレスへの応募が皆無なのも頷ける訳である。
市職員といえば他社に勤める市民の羨望の的であり、あっさり辞めてしまうことに「度胸がある」とか「もったいない」とか街の雀はピーチクうるさいが、その恵まれた職を投げ出すほど当人にとって異常な事があったということなのであろう。
先日、某所での話で今は型にはまった人材が求められ、傍若無人な個性的な人物は組織からはみ出てしまう傾向があるという話に変に納得したが、個性が尊重される職場でないこと(市役所のこと)は確かなようである。
辞職の決断は個々人の意思とはいえどうにか出来なかったのか。
辞めて職がなければ札幌などに流出し人口が減るという悪循環に陥りマチとしての活力は失われ地盤沈下が進んでしまう。