玄関前にエゾクロテン 中央地区の住宅街に出没

 環境省の準絶滅危惧種に指定されているエゾクロテンが中央地区の住宅街に出没し、見つけた30代男性は「逃げるそぶりもなく日向ぼっこしていた」と驚いていた。
 エゾクロテンは日本では北海道だけに生息する。主に森林などで見られるもので、集落に出て物を持ち去ることからカスペキラ(アイヌ語でしゃもじを持って逃げる)と言われている。
 27日午後、男性宅の玄関前に丸まって眠っていたエゾクロテンがおり、50㌢ほどまで近付いても逃げる様子はなく、春の陽気のためなのかスヤスヤと眠っていた。
 男性は「昔、野山でエゾクロテンを見たが遠くからでもすぐに逃げた。こんなに近付けるとは思わなかった」と話していた。
 エゾクロテンは3時間ほど居た後、何処かへ去っていった。
 宗谷総合振興局(環境生活課)などによると「主に夜行性でこんなに近くまで寄ることが出来るのは珍しい」と話していた。
 エゾクロテンは、1月下旬にも緑地区に出没している。