加藤さんの在りし日偲ぶ 「馬を洗って…」17人で輪読
稚内北星学園短大(現育館大)教授などを務め平和などを題材に童話作家として活躍し昨年3月に亡くなった加藤多一さんを偲ぶ「馬を洗って…」を読む会が16日午後、市立図書館で開かれ、ファンらが輪読を通じて故人を偲んだ。
稚内北星短大開学から5年ほど稚内で教授として在籍し、その後は北海道の子ども、平和、アイヌ民族などテーマに数多くの児童文学作品を執筆した加藤さんを偲び著作を読む会は、稚内などで本好きの人が集まり交流・学習会などを開いている宗谷子どもの本の会が企画し会員や一般から17人が参加した。
読む会では戦争をテーマにした代表作「馬を洗って」など2冊を参加者が1人ずつ1~2行ほど交代で読み輪読をし、その後、感想や加藤さんの思い出話などを語り合った。
稚内北星短大で加藤さんが働いていた時、プライベートで付き合いがあったという女性は「仲良くさせてもらいました」と懐かしそうに話し、読む会を企画した堀内淳さんは「加藤さんに最後に会ったのは12、13年前で稚内で子どもの本の集いを開催した時にはお世話になりました。昔を懐かしんで読む会に参加して頂いた人に感謝したい」と話していた。