全国でも屈指の態勢 在宅医療フォーラム 関心の高さ示し216人参加

 市主催の在宅医療介護連携推進事業市民フォーラム「希望がかなう〜最期の生き方、わっかないの今」が17日文化センター小ホールで開かれ人生の最後をどのように迎えるかなど考えた。
 市民ら216人が参加した中、工藤市長は「稚内では3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上の高齢化社会であり、自分や家族の最期を誰とどのように過ごすか再認識する機会にして欲しい」と挨拶した。
 市立稚内病院総合診療課の植村和平医師が「我が家で自分らしく生きる〜在宅医療のススメ」と題し講話し、在宅医療には主に退院支援、日常の医療支援急変時の対応、看取りの4つの支援が求められているとし、2000年代になってから自宅で最後を迎えたい人が増えていることに触れ「最期をどこで過ごすかは避けて通れない。相談が早めにあれば稚内市にはそのサポートがあります」と全国でも屈指のサポート態勢があることを強調していた。
 在宅の訪問診療では小型のエコーなど医療機器が進歩していること、市立稚内病院と道北勤医協宗谷医院連携によって、退院からその後の対応までスムーズに行われていることなども紹介していた。
 続いて開かれたシンポジウムには勤医協宗谷医院の山本由美子看護師長、同医院指定介護支援事業所の出倉幹也居宅ケアマネージャーら5人がシンポジストになり突然やって来る介護に対し「希望が叶う生活支援」「人生の最後は好きなようにすればよい」「心の声に寄り添うことが大事」などと夫々の立場から見解を述べた。そのあと植村医師は「患者の思いを受け止めるのは大変」としながら先進的かつ献身的な稚内の取り組みは評価されるべきものと感想を述べていた。