時の話題 「大震災から13年」
巨大津波と原発の水素爆発が目に焼き付く東日本大震災から11日で13年経った。
関連死・行方不明者含め2万2222人が亡くなった大惨事が過去の事として忘れ去られようとしている最中の今年元日、能登半島であった地震は改めて日本列島が地震列島であることを思い知らされた。能登地震の死者250人は東日本大震災の100分の1ほどだが、家を破壊され土地を追われた被災者、そして事業の復活への道のりは程遠く、自治体などの救援活動に比べ政府の無作為とも言えよう対処に呆れるばかりか、この国の統括能力の脆弱さには目を覆ってしまう。
東日本後に起きた16年の熊本、18年の胆振東部地震の反省が活かされておらず、能登地震に対しては政府の大臣が被災地に赴き陣頭指揮を執るべきでなか
ったのか。
東日本大震災から2年後のGW、被災地に「稚内を愛する市民の会」の会員と訪れた筆者だが、住民の地域再生に向けた心意気に胸打たれ、その後、TVで復興する様子を見るにつけ住民の頑張りが実を結びつつあるのを実感すると共に夫や妻子どもを津波に流され亡くした人々の慟哭に心寄せる時、単に街並みが復旧すればいいものでないこと改めて知る思いがした。
幻となったが半島突端の珠洲市に原発を建設したなら―と想像した時の空恐ろしさには言葉もない。
税金を納め裏金作りに血眼になる政治家にペコペコする国民は主権者たることを今こそ自覚せねばならない。有事の際に真贋が分かる。誠ある政治家を選ばなければならない。


